以前いた会社はいわゆるリバースエンジニアリングというものが時たま軽視されていた。
新しいことをやるのが大前提の会社で自分もそのスタンスは多いに賛同するところだったが、思いついた新しいこと(既存+α)をやるのにリーダーは既存のサービスの研究や調査は一切せず自社で考えた行程だけでゼロから実現させようとしていた。
調査の提案をしても「まねをしてもオリジナルは生まれない」とはねられる
確かにその通りだけど、基礎のノウハウすら持っていないのでつまらない抜けが生じまくり完成度は低いうえに、「最初なんだから仕方ない」とされてしまう。
例えば、[ABC]という製品やサービスがすでに市場に浸透しており、普通に使われている世の中に、画期的な[ABDE]を生み送り出すことで新たに売れる見込みがあると思いつくが、[ABC]については社には未知の分野である。
自分としては[ABC]またはA,B,Cそれぞれの製造、運営の基礎を既存の市場や企業から学んだ上でE,Dを盛り込みたいところなのに、全部自社でA,B,D,Eの開発と[ABDE]への構築をゼロからやろうとする。
四苦八苦しなんとか世に送り出したら、市場にはないE,DだけにとどまらずA,Bにおいて、[ABC]が浸透した世間からすると「いまさら?」な不具合を持った物を発信すことになる。
何が問題なのか分からないから調査をしたい、でも「初めてやるんだから自分でやってみよう」とされる。
でも初めてなのはうちの事情なだけで、ベースで生じうる問題と解決方法は外ではすでに確立してるはずなのに。
同業他社は経験積んで先に進んでる分野を原始から始める事にこだわるやり方に不安を感じたというのが、山ほどある辞めた理由の1つ。
でも新しいことを始める意気込みはいまでも尊敬してる。