「ホタルが飛ぶ時期だねえ」と、畑仕事を終えて帰ってきた母がつぶやいた。
そういえばここ数年ホタルをまともに見ていない。昔は自宅脇を流れる小川にもかなり飛んでおり、両親と一緒に竹箒を振り回し捕まえて楽しんでいたが、圃場整備で川自体が無くなったり、休田する農家が増えてしまったりでホタルが生息できる環境ではなくなってしまい、1シーズンで、2,3匹しか目にすることが無くなってしまった。
数は少なかろうと庭に出てみると、案の定1匹飛んでいるだけ。
寂しい思いをしつつまあもう少しと水量の増える川下に歩いてみた。
毎年数匹しかいないのに、どうやって種を繋いでいるのだろうと気になっていたが、
何のことはない。
ホタルがいなかったのは自宅の周りだけだったようだ。
1分も歩かないうちにそこそこの数の群れに出くわした。
これだけいるのなら、まだ数年は楽しめそうだ。